エンジン


 これがエンジンです。奥に見えるのがカム・カヴァ。手前に光っているのはインダクション・ボックス。左手前に半分見えているのはオルタネータ。

 BXのエンジンは、同じPSA傘下のPEUGEOTと共通です。だから、306や405にも基本的に同じものが載っています。しかし、細部のセッティングは異なり、特にCITROENのものはPEUGEOTよりフライホイールが重くされています。そのためもあって、吹け上がりはかなりもっさりとしてます。
 普通に踏むと3500rpmぐらいでシフト・アップしてしまうATプログラムのせいもありますが、特に発進加速についてはかなり遅いですね。床まで踏んで、キック・ダウン・スイッチがONの状態にしないと青信号で一番にはなれません。

 しかし、これが何故かBXが「まあ、のんびり行こうや」と言っているかのような気がするのです。せかせかした日常に対する一服の清涼剤ともいえますね。(こんなことを言ってること自体が重症患者の証拠か?)

 とはいえ、きちんと踏めば意外に中速トルクに不足はないんです。そのせいか、80km/hあたりからは軽くターボが効くみたい(ホメすぎ)にスルスルっと速度に乗る傾向があります。一旦速度が乗ってしまうと、そのままずっと走れるので、巡航可能速度は結構高いです。「こもて」車なんかを「ぬやわ」km/hぐらいで追い回すこともできます。
 ま、一旦速度が落ちると、再加速の際に軽くちぎられてしまいますから、それ以外が遅いだけかもしれないですけど。

 なお、このエンジンは、日本車などとは給排気が逆です。前側から吸って後ろ側に排気します。写真でもお解りと思いますが、エンジン自体は後ろに傾けて搭載されているため、排気マニフォールドは比較的まっすぐに伸びており、設計上効率は良さそうです。しかし、その熱気がFバルク・ヘッドを通してエア・コンのエヴァポレータに達するためか、エア・コンの効きは今一つ芳しくありません。


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