French Blue Meeting '97


さて当日です。ペンション・ボヌールでの朝食(朝食に限らず旨い)を済ませ、会場に向かいます。あたり一面、仏車だらけです。やはりこれだけの数が集まると壮観ですね。グラウンドに入りきれないクルマも多く、やはり支配人のお世話になってよかったと思う我々でした。では、会場で見つけたクルマたちを紹介します。


REファンの工場長としては真っ先に紹介しなければならないのがこれ。小幡さんのGS Birotor(びろとーる)である。'73から2年間に847台が生産されただけで終わった悲しい運命を持つクルマ(PSAグループに入ったためである)。497.5cc*2で107ps。MAZDAでは10A型とほぼ等しい排気量である。エピトロコイド創成半径やロータ厚等は不勉強なせいで不明。外観からは、フロント・フェンダにフレア及びバッジが付いていることが特徴。エンジン音が聞きたかった。
 これがGS Birotorのエンジン・ルーム。ちょっと見ただけではどこにエンジンがあるのかさえ判らない。しかし、どうも一番手前(車両先端)に横置きされているらしい(後日発見したが、この写真によると、エンジンとトランスミッションは常識どおり直列につながっていた)。
 ということは、ギアボックスまで異なるということだ。GSはフラット4縦置きだから当然REでもそうかと思っていた。後にオーナーの小幡さんに聞いたところによると、トランスミッションはCXのものを流用しているそうだ。しかし、REはエキセントリック・シャフトの位置が高いために、共用させるためにはエンジン位置を下げるか、ギア・ボックスを上げるかしなければならない(MAZDAのレース用REはこの理由によりドライ・サンプとしてエンジン位置を下げている)。どうなってるのだろうか。
 なお、補機類は右端に見えるバッテリ(もちろんGS製!)の下にあるそうである。
 同宿だった山川さんと彼の2CV Charleston。MICHELINカラーにリペイントされている。何でも、もう1台買えるくらいのカネをつぎ込んだそうで、なるほど極上の1台である。その甲斐あって、会場では格好の写真&子供の写生の対象になっていた。向こうにちらりと見えるのはMin^2の2CV。画面右端はMin^2の連れ「ぼーしや」。
 一見、普通のXantiaブレークに見えるが、これは徒者ではない。Activa仕様である。写真ではわかりにくいが、フロント・ドア下部にバッジが付いているのと、Fスポイラの形状が張り出していることが識別点。エンジンは開けてくれなかったと思うが、たしかDOHC16Vが収まっているはず。
 わざわざ並行で輸入してしまう元気さには敬服してしまった。
これはBX Sport(すぽーる)。'85にでた1.9リッター、126psのエンジンを積んだモデルである。前後のブリスタ・フェンダ(特に後ろはCountach等のGandiniデザイン特有の切れ方をしていて泣かせる)と独自デザインの前後スポイラが特徴。
 これは楢林氏のDSブレーク。まさに白鯨である。このクルマでは全席を倒さずとも後ろで優に2人が寝ることができるはずだ(本当にできるのかは聞くのを忘れた)。やはり会場では注目の的であった。
 幸いにもこのクルマに同乗する機会を得た。たしかにサスペンションとシートはそれぞれが柔らかさの極致であり、それらが相乗的に作用するため、「とりとめがない」になる一歩手前であるといってもいいかもしれない。これを味わうと、確かにハマる。
 颯爽とDSを転がす楢林氏。このクルマは英国仕様らしく、RHDでマニュアルのコラム・シフトである。
 氏はこのあと、気軽にも(大胆ともいう)工場長にステアリングを貸してくれた。辺りを一回りしたが、この大きさで、しかもFWDだというのに、以外に小廻りがきいた。確かに、事前に思うような、とんでもなく乗りにくいクルマではない(まあ、特殊車ではないのだから当たり前だが)。ただ、例のブレーキ・「ボタン」は本当に過敏で、普段ハイドロに乗り慣れていない人がスムーズなブレーキングをすることは不可能であろう。
 このクルマでFBM会場周辺を走ると、皆がこっちを向いて「オッ」という口をしたり、カメラを構えたりする。今を去る8年前、Roadsterがまだ珍しかった頃をなぜか思い出していた工場長であった。
SM。初めて見た(スーパー・カー・ショーで見てるかもしれない)。6灯式ランプが動くところなど見たかったな。同じ色のトミカをGETしてしまった。
ジムカーナを疾走するBX GTi。知り合いではないけれど、BXなので撮った。
弘中氏のVisa Mille Pistes。軽量4WDなので、こういう路面では有利だったのでは?そういえば結果は知らないな。

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