"1st kiss"

 '97年7月27日に、鳥取県三朝町で、西日本では初めてという噂のフランス車イヴェント、MiSaSa FRENCH kiss(以下、「MFK」といいます)が開かれました。
 折悪しく、中国地方を直撃した台風9号のおかげで、イヴェント自体も縮小され、参加者の数も減ったようでしたが、それでも50余台の参加があり、盛況でした。その顛末をお伝えします。


出発 (26日16:00)
 太平洋を北上中の台風は四国の室戸岬沖を北上中であった。朝からカンカンガクガクの議論の末、宿の予約をしてあることとみやしん@2CV氏が既に出発していると言うことで工場長妻も折れ、出発に至る。その頃はあまり雨が降っていなかったとはいえ、大雨洪水警報が発令されている中、大山まで行くとは自分でも尋常ではないと思った。
宿に着く(26日18:20)
 山陽道山陽ICから岡山道、米子道溝口ICを経て大山のホテル一番館に着く。高速上では大して降っていなかった雨が、到着目前にして急に豪雨となり(誰の行い?)、往生した。特に、駐車場から宿に着く間に急に吹いた突風のせいで、工場長は妻の傘を壊してしまい、極めて深刻な事態に至った。しかし、宿には約15名の人間がおり、尋常でない者が多いことが確認された。中には女の子2人でR5に乗ってきている人もいた。
ホテル一番館で
 着いてからは完全な暴風雨状態。翌日の動向も危ぶまれる中、MFK参加者による夕食会が開かれた。何でも、このホテルのオーナー杉原氏はこのあたりでのシトロエンの大家だそうで、今回のイヴェントの仕掛け人のひとりでもある。そのためか、夕食はほとんど氏の持ち出しではないかと思われるほどの大御馳走であった。しかし、我が家の場合、奈緒美はいいとしても雄大は目を離すと悪さし放題なので、親はゆっくり食べるどころではなかった。
 食事が終わってからも、「深刻な事態」打開のため、子守にいそしんでいたらそのまま寝てしまった。ところが天の恵みか、夜中に起きたら、盛り上がっている声がした。行ってみると、「みやしん」と、家根@2CV@境港氏、山本@405Mi16@徳山氏であった。約2時間ほど盛り上がったのち、就寝した。
会場へ出発(27日8:30)
 前夜に盛り上がった方々+西條%2CV@長浜氏、R5のおねえちゃんs、XM@岡山氏(名前伺うの忘れてた!見てたらmailください)らで約50km離れた三朝へ向かう。ZXは杉原氏のクルマ。
 これは、杉原氏がシトロエンに特注して作った雪上車。その証拠に2CVによく似たFグリルとへへマーク、Citroenの文字が向かって右側ランプの上に付いている。ゴム製のクローラで駆動するようだ。
 サイズ及びデザインは日本の軽トラックに酷似しているが、Citroenと書いてあるからには相違あるまい。サスペンションを見たが、ハイドロニューマティックではなかった。関係ないが、自衛隊の74式戦車はハイドロニューマティックらしい。

いよいよ会場へ(27日10:30)
 だいたい、なぜ三朝町とフランス車と関係があるかを最初に説明しよう。三朝町は温泉で有名である。ここの温泉は放射性元素ラジウムを含み、その含有量は何と世界一だとのこと。で、ラジウムを発見したのは御存知キュリー夫人。夫人はもちろんフランス人。というわけで、夫人の誕生日8月1日を記念して、以前からキュリー祭と言うお祭りが行われていたそうだ。  そこへ、杉原氏らの運動もあり、祭りの一環としてMFKが企画されたわけ。役場から事業費に対する補助も受けていたようである。
 ところが、前日の台風で、お祭りはキャンセルされてしまった。役場としても、不測の事態が発生する可能性を考えるとやむを得ない判断だろう。しかし、一番館にはCXプレステージュ@富山氏(このおじさまも名前訊くの忘れた)はいるしで収まりがつかない状態。。そこは杉原氏、ちゃんと代替会場を確保しておられ、形態を改めた上で開催されたのである。
 赤いH TRACは受付。今回の参加費は1台千円(人数関係なし)。きっと杉原氏はすごい持ち出しだろう。
 Tシャツ、ステッカーその他のおみやげももらえた。
 真ん中のオレンジ・シャツは西宮の松本氏。氏の2CV(黄色いホイール)はCCCの時より武装が強化され、サイド・マフラ等が付いていた。登り坂以外は、NSXにでも負けないらしい。
 たくさんのお友達に囲まれて御満悦となっているうちのBX(中央の紺色)の図。
 左に見える黒いBXは何と19TRD Turbo Diesel。5速マニュアルミッション仕様である。ディーゼル・エンジンにはスロットルが無く、軽油の噴射量で出力を制御するのでタービンの回転数がアクセルの開度の影響を受けない。従って、相性がいいうえ、燃費への悪影響も少ない。いいことづくめである。
 物の本によると、このエンジンの最高出力は90HP/4300rpmだそうだ。最高トルクは不明だが、TRIよりはだいぶ高いだろう。通常走行ではDieselの方が速いかもしれない。その昔うちにあった、カペラPWSは、実際DOHC並の速さであった。
 これがTRDのエンジン。シリンダ・ヘッドの上にインタークーラが付いている。ガソリン車でハイ・プレッシャ・ポンプが付く位置には燃料分配ポンプが付いている(次の写真)。
 左がその燃料分配ポンプ。当たり前だが、エンジン・ブロックは少なからず異なるようであった。しかし、白いのでアルミ製であろうか?ディーゼルは圧縮比が20以上になるので強度的には難しいはずだが。
 点火プラグに見えるのは燃料のインジェクタであろう。
 で、ハイ・プレッシャ・ポンプはどこに行ったかというと、エンジンの反対側にあって、カムシャフトからベルトを介して駆動されている(矢印)。 
 また、インタークーラには、わざわざボンネット(樹脂製)の裏にダクトが設けてあって冷えた空気を供給している。空力的にはボンネットに穴を開けた方が効率も良いはずだが、デザインを優先させているのだろう。
 外観上はディーゼルと判るところはバッジだけである。
 うちのBXと、CMLメンバーである、岡山の「つるさん」こと三宅充氏のBX19TRS。あずき色はあまり見ないが、いい色である。内装はベージュ。氏によると、前に乗っていたGSを事故で失った後、そこら辺に放ってあったものを、タダ同然で買い、数十万を費やして現状まで持ってきたとのこと。
 一緒に行った、倉敷から参加のCMLメンバー、「みやしん」こと三宅真也氏の2CVチャールストン。シート張り替え済みで極上の1台である。
 左のXMはチタニウム・グレイの色が美しかった。

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