![]() |
シトロエン BXCITROEN BX |
![]() 写真は19TZIです。 |
1990登録19TRi
Organization No. 4697
Body Color: Bleu Menphis
走行距離:60000km
操業記録 Workshop Diary
DIYとイヴェント・リポート等、BXとの関わりについてまとめています。
フランスの、オートモビル・シトロエン社の製品です。うちにいるのは、'90年式(特徴から見ると生産は'89だとおもいますが)19TRIです。ごらんのとおり、5ドア・ハッチバック・セダンです。
うちの3台の中で、最も役に立っているクルマです。なんといっても、大人がちゃんと5人乗れ、荷物まで積めてしまう。ま、他のクルマが役には立たないだけなんですが。(^^;
うちは4人家族なので、全員で出かける時はかならずBXの出番になります。
BXって不思議なクルマです。
まず遅い。特に発進加速。ATをマニュアル・シフトしてもそう速くはなく、フツーのクルマなら、アタマに来るところです。
でもこれが不思議なことに、BXが「そー急がんでもいーじゃん、ゆっくりいこうや」と言ってくれているように思えるんです。イライラをスーッと無くしてくれる、魔法の力を持っているんです。
とはいえ、80km/hくらいからは、なぜかスルスルとスピードに乗ってくる感覚も強いんですよ。高速クルーズは得意中の得意です。休憩頻度の少なさを考えると、時間当たりの走行距離はその辺のGTにもヒケを取りません。
また、ハッチ・バックという形状も影響してますけど、細かい造形は直線でできているにもかかわらず、全体像はなぜだか丸く見えませんか?
デザインしたのはCarrozzeria BERTONEに長く在籍し、あのLANCIA StratosやLANBORGHINI
Countach等を手がけた、Marchello GANDINI氏なんですが、私には氏の魔術が効いているようです。
いい点ばかりではありません。別項にもありますが、よく壊れちゃいます。また、ダッシュ・ボード等の工作精度もそう高くありません。でも、トヨタなどの日本車と比べたりしてはいけません。フランス人はそういうことには頓着しないのでしょう。(もっとも、頓着するフランス人は日本車を買ってるのかもしれませんが)。
従って、乗るときにはフランス人になってしまうことが必要です。逆に言えば、だんだんとフランス人になってきます。そうなれば、本当に大事なところにはちゃんとおカネをかけた設計になっていることが判ります。調子のいいときには、こんないいクルマはないなと思わせるんですね。
壊れても機嫌を損ねてるだけのように錯覚し、大金をかけて直したりします(やればちゃんと直るんです。これが妻の機嫌を損ねるのですが)。まあ、めちゃセクシィな性悪女と付き合っているようなものでしょうか。
ハイドロニューマティックというサスペンションのせいか、まるで生きているような仕草をします。
朝エンジンをかけると、「どれ、起きようか」てな具合でのそのそと車高を正規位置に上げます。
また、クルマから降りると、減った重量(自分の体重ですが)分だけ一旦ヒョコンと上がり、2〜3秒後に戻ります。さらに、たまにはエンジンを切った後しばらくして、「やれやれ」みたいに車高が下がるときがあります。これを見ると、タダの機械とは思えなくなってきます。